遺言書がある場合には、遺言書と異なる遺産分割はできないのですか?

Q&A 遺産分割のQ&A

質問遺言書がある場合には、遺言書と異なる遺産分割はできないのですか?

遺言書が存在している場合には,原則として遺言書に拘束されますので、これに従って相続をすることになります。
ただし、相続人全員が遺言書とは異なる遺産分割の仕方をすることに合意した場合には、改めて遺産分割協議をすることができます。もっともこの場合においても、遺言書の中で遺言執行者が定められており、相続人以外の第三者に相続財産の全部又は一部を遺贈するというような内容の場合には、遺贈を受けるその第三者の同意がない限り、遺贈される財産を勝手に相続人が分割することはできません。
なお、相続人がひとりでも遺言書に従った相続を望めば、遺言書と異なる遺産分割はできません。それだけ遺言書の効力は強いのです。

もちろん、遺言書で分割方法が定められていない相続財産が後日発見された場合には、その分け方について別途遺産分割協議が必要になります。

-Q&A, 遺産分割のQ&A

お問合せ
初回相談60分無料
遺言書無料診断

関連記事

遺言書を書く場合に、気をつけるポイントはありますか?

特に、自筆証書遺言を作成する場合には、法律の形式を守る必要があります。 具体的には、遺言書全文を手書きで書くこと(※財産目録については、民法改正で一定の様式のもとで、ワープロで作成が認められることにな …

遺産分割協議書を作成してしてしまいましたが,内容が腑に落ちません。遺産分割協議のやり直すことはできますか。

きちんと相続人全員で遺産分割協議を作成している場合には,原則として,遺産分割協議のやり直しはできません。 ただし, ・遺産分割協議の際に,相続人の一部が漏れていた場合 ・親子とともに相続人であるにもか …

家の中から遺言書が見つかったのですが、どうしたらいいですか。

見つかった遺言書が、公正証書遺言であれば、 そのまま遺言の実現に向けて 手続を進めていけば良いのですが、 自筆証書遺言(全文手書きのもの)の場合には、 原則として、家庭裁判所での兼任手続きが必要となっ …

遺産分割協議が成立した後,新たに見つかった遺産はどうなるのですか。

これは,遺産分割協議書でどのようなどのように決めているかということによります。 私達が遺産分割協議書を作る場合には,後日発見された財産をどうするかということも条項に入れます。方法は大きく分けて2とおり …

遺産分割審判で不動産を現物分割をする際の注意点を教えてください。

はい,注意点はたくさんあります。 まず,一般論としては,遺産の分割方法として, ・現物分割 … 目的物を相続財産をそのままの形で,相続分に応じて分割する方法 ・換価分割 … 相続財産の全部又は一部を売 …

お問合せフォーム ルネサンス電話